Circulariseはこのたび、複雑で多層的なサプライチェーンに対し、リアルタイムでの可視化と意思決定支援を可能にする2つの新機能「チェーンオブカストディ360」と「AIインサイト(ベータ版)」を発表致します。
バッチ不良(又はロット不良)の調査、トレーサビリティの対応、材料の最適活用など、製造現場で直面する課題に対して、「データはあるのに、すぐに活かせない」、そんな課題に直面したことはないでしょうか。
Circulariseの新機能は、サプライチェーン全体の“いま”を見える化し、意思決定をより速く、より正確にサポートします。これらの機能によって、材料や製品がどこから来てどこへ行ったのかをたどったり、複数のバッチを比べて違いを見つけたり、チャット形式でデータに質問したりすることが順次利用可能となります。
開発の背景について
これまでCirculariseは、製造業や素材サプライヤーが安全かつスケーラブルにトレーサビリティデータを蓄積できるプラットフォームを提供してきました。
しかし、データを「持つ」ことと、「使いこなす」ことは別問題です。
環境規制、業務効率化、そして持続可能なサプライチェーンの実現が強く求められる今、ユーザーの皆さまから以下のような声をいただきました。
- リコールや品質トラブル、監査にすぐ対応したい
- ExcelやSAP、PDFを行ったり来たりする作業を自動化したい
- トレンドやリスクをすぐに発見したいが、社内にデータサイエンティストがいない
こうしたニーズに応えるのが、「チェーンオブカストディ 360」と「AI インサイト」です。
チェーンオブカストディ360

👉 Chain of Custody 360の詳細について - get in touch with our team.
チェーンオブカストディ360は、原材料から最終製品までの流れを前後にたどることができるトレーサビリティ機能です。複雑なバッチの流れを一目で把握し、比較・分析までをカバーします。
主な特徴:
- 下流トレーシング:出荷された製品が、どの顧客や工程に届いたのかを追跡
- 上流トレーシング:使用された原材料・部品の供給元までを遡って確認
マルチバッチ比較:複数バッチの処理や品質を比較し、リスクや異常を発見入力例:「この特定のリチウムバッチを含む製品はどの顧客に納品された?」 → ワンクリックで追跡が可能になります。
「AI インサイト(ベータ版)」

AI インサイトは、トレーサビリティデータをAIが自動解析し、傾向や異常の原因を可視化するインサイト生成機能です。データの“構造”を把握するチェーンオブカストディ360に対し、AIインサイトはデータの“意味”を読み解くツールです。
- AIによる自動インサイト抽出:トレンド、パターン、原因を自動で提示
入力例:「先週、品質検査に不合格だったバッチはどれ?」 - PDFデータの自動解析:サプライヤー証明書や検査結果から重要情報を抽出
入力例:「今週のバッチPLX-4521は、他と何が違っていたのか?」
ご利用イメージ
サプライヤーからのデータ収集、活用においてより迅速かつ効果的に業務を遂行できるようサポートします。いくつか、ご利用シーンに合わせた入力例をご紹介します。
プラスチック加工メーカーの品質管理者
用途例:バッチ比較や添加剤使用の特定に
入力例:「Additive Package Aを使ったバッチは?」
→ バッチを比較し、プロセスの逸脱を確認が可能です。
バッテリー製造メーカーの生産計画担当者
用途例:スクラップ削減や材料使用の最適化に
入力例:「先月、スクラップ率が高かったロットは?」
→ カソード原料の遡及調査や、最終製品までの追跡をします。
バイオ燃料メーカーの調達担当者
用途例:サプライヤーの品質傾向比較に
入力例:「サプライヤーXの直近10件におけるFFA(遊離脂肪酸)平均値は?」
→ 原料サプライチェーンを比較します。
鋼材加工業のオペレーション担当者
用途例:注文仕様のトレーサビリティに
入力例:「顧客ABCの最新注文に関連するミル証明書を見せて」
→ コーティング重量の確認やスリット工程の履歴を追跡します。
アルミ押出業者のSCM担当者
用途例:ビレットから最終製品までの流れ確認に入力例:「注文ORD-2024-445に使われたビレットはどれ?」→ ビレットからプロファイル製品までのつながりを可視化します。
単なるツールを超えた、拡張性と実行力を備えたプラットフォームへ
「チェーンオブカストディ360」と「AIインサイト(ベータ版)」は、単なるトレーサビリティ機能にとどまらず、現場の意思決定を支える実行力のあるプラットフォームとして設計されています。
サプライチェーンにおけるさまざまな課題を、よりスマートかつ拡張性を持って解決するための機能を多数搭載しています:
- 業務効率化:作業の自動化、SAPなど既存システムとの連携、手入力作業の削減
- コンプライアンス対応:欧州規制やISCCなどの国際認証基準に対応
- リスク管理強化:品質管理やトレーサビリティ精度の向上により、サプライチェーンの信頼性を向上
- 拡張性:大規模データや複雑な多階層チェーンも柔軟に対応、AI解析との連携もスムーズ
Circulariseは、サプライチェーン上の情報を見える化し、そこから実際の改善アクションへとつなげる仕組みを提供します。
サステナビリティと効率性を両立する、新たな管理手法を導入してみませんか?
Circularise is the leading software platform that provides end-to-end traceability for complex industrial supply chains. We offer two traceability solutions: MassBalancer to automate mass balance bookkeeping and Digital Product Passports for end-to-end batch traceability.